PCエンジンは「1987年10月30日」にNEC(現在消滅)から発売された。
発売された当時世間をぶいぶいと言わせていた「ファミコン」と比較して、
「群を抜く高品質なグラフィック」「スマートな色白コンパクトボディ」で一躍一躍ゲームフリークの注目を集めた。
特に発色の鮮やかさは圧倒的でファミコン16色に対してPCエンジンは512色とスペックは桁違い!
絵の作りもまさに「紀元前と紀元後」ともいえる差で、当時のユーザーの羨望の的となった。
ただ値段もそなりにプレミアム価格であった。ファミコンが定価14,800円であったのに対して「24,800円」と6,000円も高かった。
値段の高さから当時の小学生を持つ家庭にはいささか購入に二の足を踏む家庭も多く、
ゲーム好きの注目を集めるところまでで止まってしまい、売れ行きの面では静かな夜明けといえた。
白エンジンの発売から1年後の1988年,PCエンジン史上最大にして最初で最後の大プラン「コア構想」がたちあがった。
コア構想とは、PCエンジンを生活上のコア(核)とし、 PCエンジンでなんでもしてしまおうという(パソコン通信とか、ワープロなど) それはそれはもう万里の長城も真っ青の壮大なプロジェクトであった。
このビックプロジェクトの第1弾として、登場したのが世界初の家庭用CD-ROMゲーム機として投入されたのが、「CDロムロム(通称ロムロム)」である。
光ディスクはもう主流すぎるほど主流になっているが、1989年当時はパソコンをやっている人にしか認知されていなかったであろうメディアであり、 CD-ROMを使用したゲーム機が出たときは、かなりの人が驚いたのではないだろうか?
(私自身、最初はゲームから肉声が出るなどと信じられなかった)。
しかしながら、発売直後は、値段の高さ同時発売ソフト本数の少なさがネックとなり、普及は限定的であった。
発売日 | 名称 | 一言メモ |
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1987年10月30日 | PCエンジン | 記念すべき第一号機。ガンダムで言うところのファーストガンダム。白いハードは洗練さが満ちあふれていた。 |
1988年12月4日 | CDロムロム | PCエンジンの一番の特徴ともいえた拡張機器。値段がすさまじかった。 |
ソフトは、ゲーム性は抜きにして、PCエンジンの圧倒的な描画性能を駆使したソフトが発売された。
「かとちゃんけんちゃん」や「功夫」など、ビジュアル面でそれまでにないものが多かった。
「ダイナミックな絵が出せるのよ、どこぞの家庭用ゲーム機とは格が違うよねー?」ともいわんばかりで、当時の小学生は圧倒的なビジュアルに新しい時代の到来の大いに予感を感じていた。
R-TYPE1などは最たるもので、巨大戦艦が自宅のテレビに映っているなんて!と感動するユーザが多数出現したのである。
PCエンジンのHuカードタイトルといえばこれ!というソフトが多数発売日された時期でもあった。
発売日 | タイトル |
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1987年10月30日 | 上海 |
1987年10月30日 | ビックリマンワールド (Vol.2) |
1987年11月21日 | THE 功夫 (Vol.1) |
1987年11月30日 | カトちゃんケンちゃん (Vol.6) |
1987年12月28日 | ビクトリーラン (Vol.3) |
1988年1月22日 | 邪聖剣ネクロマンサー |
1988年2月5日 | 妖怪道中記 |
1988年3月25日 | R-TYPE I |
1988年4月22日 | 遊々人生 (Vol.8) |
1988年5月20日 | プロ野球 ワールドスタジアム |
1988年6月3日 | R-TYPE II |
1988年7月8日 | 戦国麻雀 (Vol.10) |
1988年7月15日 | ギャラガ’88 |
1988年7月24日 | パワーリーグ (Vol.11) |
1988年8月11日 | プロテニス ワールドコート |
1988年8月30日 | 魔神英雄伝ワタル (Vol.12) |
1988年9月14日 | エイリアンクラッシュ |
1988年9月23日 | ガイアの紋章 |
1988年9月23日 | 魔境伝説 (Vol.1) |
1988年10月14日 | ファンタジーゾーン |
1988年11月18日 | 定吉七番 (Vol.14) |
1988年12月4日 | CD-ROM2 SYSTEM Ver1.0 |
1988年12月4日 | CD-ROM2 SYSTEM Ver2.0 |
1988年12月4日 | No・Ri・Ko |
1988年12月4日 | ファイティングストリート |
1988年12月9日 | スペースハリアー |
1988年12月16日 | ドラゴンスピリット |
1988年12月22日 | あっぱれゲートボール (Vol.13) |
1988年12月23日 | ビックリマン大事界 |
PCエンジンが発売されてから1年後、ハードの将来性を予見してか?専門雑誌が次々と創刊となった。
小学館の月刊PCエンジンを皮切りにハードの寿命までつきあってくれた「PCエンジンFAN」が登場した。
テレビ番組は、ハドソンの息がかかった番組「先取り!PC遊び塾」がスタート。エンジンの露出は一気に加速した。
月刊PCエンジン | PCエンジンファン | マル勝PCエンジン | 電撃PCエンジン | |
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1988年10月 | PCエンジンスペシャル1 | - | - | - |
1988年11月 | PCエンジンスペシャル2 | - | - | - |
1988年12月 | PCエンジンスペシャル3 | 創刊号 | - | - |
さきどり!PC遊び塾 | 大竹まことのただいまPCランド | 聖PCハイスクール | そのまんま東のバーチャル情報局 | バーチャルZ | |
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1988年10月 | 放送開始 | - | - | - | - |
1988年11月 | ↓ | - | - | - | - |
1988年12月 | ↓ | - | - | - | - |