どうもChromebookマニアのタケイ(@pcefancom)です。
iPadやWindowsと同じようにChromebookも「ペン入力」に対応しています。
ただ注意なのが方式が3つに分かれていること。
それぞれ互換性もないため買うときにチェックが必要です。
この記事では、Chromebookに対応している
- タッチペンの「方式(種類)」
- 「対応モデル」
を紹介します。
記事のポイント
- Chromebookでのペンの方式について
- 方式(「USI」「EMR」「AES」)ごとの特徴
- 対応ペンの紹介
- 対応しているChromebookの紹介
ペンの方式は「USI」「EMR」「AES」の3つ
それではペン入力の種類と特徴についてみていきましょう。
ペン入力の方式は3つに分かれています。

手持ちのスタイラス比較。
ステッドラーEMR
ApplePencil
PixelbookPen AES
HP Stylus USI
Fujitsu QUADERNO
Galaxycheomebook Sペン EMR
書いてて1番リアルなのはステッドラー。

(1)USI方式((Universal Stylus Initiative))
2020年以降のChromebookで採用されている方式です。
USI(Universal Stylus Initiative)は、HPほか数社が共同で開発されました。
まさに「 Chromebook」のための手書きペンです。
4096段階の筆圧感知や傾き検知等の機能を備えており、2019年に発売された「HP Chromebook x360 12b」を皮切りに続々と採用されています。
2022年時点で、Chromebookでペン対応といったら「USI方式」になっています。
USI方式のメリット・デメリット
USI方式のメリット・デメリットは以下のとおり。
メリット
- 手書きの筆圧検知、追従性が高い
- パームリジェクションが効く
デメリット
- 本体とペンに相性問題がある
USI方式のメリットAESと同じく手書き精度が高いことです。
実際にApplePencilと同じくらいの精度で使えます。
筆圧検知、パームリジェンクションの精度が高いのもメリットです。
注意なのはバージョンが「1.0」「2.0」と分かれていること。
本体にUSIの対応バージョンが記されており、対応しているバージョンのペンでしか手書きが出来ません。
例えば「IdeaPad Duet Chromebook」ですが、「 USI Ver1」にしか対応していません。
ペンがVer2だと使えませんので、注意してください。
販売中のUSIペン
利用するUSIペンは基本的に本体付属のモノをおすすめしますが、サードパーティ製を買うなら「エレコム」製にしておきましょう。
価格も安くAmazonで購入できます。
対応モデルも多いので、まずがこちらがオススメです。
他にもメーカー直販品もありますが、こちらは同じメーカのChromebookを使っているときにしておいた方が良いです。
Lenovoも出ていますが、バージョンが2つになっていることに注意してください。
EMR方式とは
Chromebookで2020年まで一番普及している方式した。
2022年以降で採用しているモデルは無くなりました。
「EMR」はワコムが特許を取得した電磁誘導方式で「Chromebook」以外にもスマホ(Galaxy Note)などで多く使われています。
2022年末にAmazonが発売した「Kindle Scribe」も同じですね。
ガジェット全体ではまだまだ需要のある方式です。
EMR方式のメリット・デメリット
EMR方式のメリット・デメリットは以下の通り。
メリット
- 汎用性が高い
- 充電の必要がない
デメリット
- 手書きの精度はアプリ次第
一番のメリットは汎用性が高いことです。
Acer、ASUS、Lenovoと多くのメーカで採用されており、使いまわしもOKです。
また電源がいらないので、バッテリーを気にする必要がありません。
ただ、デメリットとしては手書きの精度がアプリと端末次第なところです。
アプリによっては手のひらを付くと線が入ったりしてしまいます。
精度を求めるなら、AESかUSI形式がいいでしょう。
販売中のEMR方式のペン
こちらはサードパーティー製品が多いです。有名なのがステッドラーとワコムです。
Hi−Uniは2020年に発売となったモノ。EMR方式はデザインが凝ったのが多いですね。
AES方式(アクティブ静電結合方式(アクティブES))とは
「Pixelbook」「PixelSlate」「HP Chromebook x2」で採用されている方式でした。
アクティブ静電結合方式(アクティブES)と呼ばれています。
ワコムが開発した静電容量ペン結合テクノロジーで、筆圧レベルの検知が可能、正確な手書き入力を実現。
また、パームリジェクションテクノロジーにより、タブレットの表面に手で触れても誤入力が生じないようになっています。
USIにとって変わられた形になっており、2020年以降のモデルでは採用されていません。
「Pixelbook」「PixelSlate」「HP Chromebook x2」専用と考えておけば大丈夫です。

汎用性が高いのは「EMR方式」。たくさんのモデルが出ています。「USI」対応機種も増加。これからは「EMR」「USI」の2択となるでしょう。
AES方式のメリット・デメリット
AES方式のメリット・デメリットは以下の通り。
メリット
- 手書きの精度が高い
- パームリジェクションの精度も高い
デメリット
- 汎用性が低い
- 充電が必要
一番のメリットは「手書き精度が高いこと」です。
Pixelbook用に作られているので、それこそApplePencilと同じくらいの精度で使えます。
パームリジェクションの精度も同様です。
デメリットは
「汎用性の低さ」
「充電が必要」
なことです。
基本、使い回しができません。「Pixelbook」「Pixel Slate」は共用できますが、「HP Chromebook x2」は別。
必ず、充電が必要になるので人によっては使いづらさを感じるかもしれません。

個人的にオススメなのは「EMR」。汎用性が高いので最初に試すのにオススメです。
「EMR」「AES」「USI」ペンのメリット・デメリットまとめ
それぞれのまとめです。
これから買うなら「USI」方式がオススメです。
2021年以降のモデルはすべて「USI」になっているので必然的にUSIになってしまいますが。
次におすすめなのが「EMR」ですね。
こちらはなんといってもバッテリーいらずなのが便利。
Chromebook用だけではなく、タブレット、Kindle、クアデルノで使えるのも魅力です。
「AES」は忘れていいと思います。実質、ディスコンとなっています。
USI | EMR | AES | |
---|---|---|---|
汎用性 | ○ 2019年以降のモデルに対応 |
○ Acer、ASUS、Lenovo機で利用可能 Galaxyシリーズと共用もOK |
☓ Pixelbook、Slate、HP Chromebook x2で利用可 |
バッテリー | ○ Type-Cで充電。 満充電で3週間使用可能 |
○ 電源不要。 |
☓ 電池式。単6電池が必要。 持ちも2週間 |
手書きの機能 | ○ パームリジェンクション 筆圧検知あり |
△ アプリと端末の性能次第。 |
○ パームリジェンクション 筆圧検知あり |
コンパクトさ | △ 本体にマグネット吸着。 EMR形式よりは大きい |
○ コンパクト。本体収納可能。 |
☓ 本体と別収納。 大きさも一番 |
価格 | △ 10,000円前後 |
○ 2,000円程度 STAEDTLERなどサードパーティあり |
☓ 10,000円前後 購入には並行輸入が必要 |
ペン入力対応 Chromebook一覧
最後に手書きに対応しているChromebookをいくつか紹介していきます。
「USI方式」対応のChromebook
「USI方式」対応のChromebookの一覧です。
モデル数はASUSが一番多いですね。
ペンも基本的にはセットとなっています。
Chromebookでペン対応を買うなら、ASUSが一番楽かもしれません。
メーカー | モデル名 | 本体とのセット |
Acer | Acer Chromebook Spin 514 (CP514-2H CP514-1H、CP514-1HH、CP514-2H、CP514-1W、CP514-1W) |
別売り |
Acer | Chromebook Spin713 (CP713-2W、CP713-3W) |
別売り |
ASUS | Chromebook Flip C436FA | 本体に付属 |
ASUS | Chromebook Detachable CZ1 | 本体に付属 |
ASUS | Chromebook Flip CM3 | 本体に付属 |
ASUS | Chromebook Detachable CM3 | 本体に付属 |
ASUS | Chromebook Flip CX3 | 本体に付属 |
ASUS | Chromebook Flip CX5 (CX5400) | 本体に付属 |
ASUS | Chromebook Flip CX5 (CX5500) | 本体に付属 |
ASUS | Chromebook Flip C536 | 本体に付属 |
ASUS | Chromebook Flip CM5 | 本体に付属 |
HP | Chromebook x2 | 別売り |
HP | Chromebook x2 11c | 別売り |
HP | Chromebook x360 11 G4 EE | 別売り |
HP | Chromebook x360 12b | 別売り |
HP | HP Elite c1030 Chromebook / HP Chromebook x360 13c | 別売り |
HP | Chromebook x360 14b | 別売り |
HP | Chromebook x360 14c | 別売り |
Lenovo | IdeaPad Duet Chromebook | 別売り |
Lenovo | IdeaPad Duet 370 Chromebook | 本体に付属 |
Lenovo | IdeaPad Duet 5 Chromebook | 本体に付属 |
Lenovo | IdeaPad Flex550i Chromebook | 本体に付属 |
Lenovo | 10eタブレット | 本体に付属 |
Lenovo | ThinkPad C13 Yoga Gen 1 |
本体に付属 |
Lenovo | 300e Chromebook Gen 3 | 本体に付属 |
Lenovo | 500e Chromebook Gen 3 | 本体に付属 |
買うならエレコム製が安くてオススメです。
手っ取り早く使いたかったら、本体にペンがセットになっているモデルの購入もオススメです。
「EMR方式」対応のChromebook
「EMR方式」対応のChromebookの一覧です。
メーカー | モデル名 | 本体とのセット |
Acer | Chromebook Tab 10 (D651N-F14M) | 本体に付属 |
Acer | Chromebook Spin 11 (R751TN-N14N) | 本体に付属 |
Acer | Acer Chromebook Spin 511 (R752TN-N14N) | 本体に付属 |
Acer | Acer Chromebook Spin 511 (R752TN-G2) | 本体に付属 |
Acer | Chromebook Spin 13 | 本体に付属 |
ASUS | Chromebook Flip C213 | 本体に付属 |
ASUS | Chromebook Flip C214 | 本体に付属 |
Dell | New Chromebook 5190 2-in-1 | 本体に付属 |
Dell | Inspiron Chromebook 14 2-in-1 (7486) | 本体に付属 |
HP | Chromebook x360 11 G2 EE | 本体に付属 |
HP | Chromebook x360 11 G3 EE | 本体に付属 |
Lenovo | Lenovo 500e Chromebook | 本体に付属 |
Lenovo | Lenovo 500e Chromebook (Year 2019 model) | 本体に付属 |
Samsung | Chromebook Plus V2 | 本体に付属 |
Samsung | Chromebook Plus | 本体に付属 |
Samsung | Chromebook Pro | 本体に付属 |
Samsung | Galaxy Chromebook | 本体に付属 |
EME方式の良いところは使いまわしできるところ。
スマホ、タブレット、Chromebookで同じペンが使えます。
単体でオススメなのが「Hi-Uni」「ステッドラー」のペンですね。
本物の鉛筆のような感触で使えます。
また、イチオシのモデルは「Galaxy Chromebook」です。
すごいのはペンを引き抜くと自動で「ペン入力ツール」が起動するところ。
作り込みがしっかりされてます。
GalaxyChromebookのいいところ。
— タケイマコト (@pcefancom) November 7, 2020
Sペンを引き抜くと、自動でペン入力ツールが起動する。
よく考えられてますよね-。
筆圧検知の精度もほかのモデルよりも、段違いに良いです😃 pic.twitter.com/G2HJuPHqCW
「AES方式」対応のChromebook
最後に「AES方式」対応のChromebookの一覧です。
メーカー | モデル名 | 本体とのセット |
Pixelbook | 本体に付属 | |
Pixelbook Slate | 本体に付属 | |
HP | Chromebook x2 | 本体に付属 |
AES形式のChromebookは
「Pixelbook」
「Pixel Slate」
「HP Chromebook x2」
の3つだけ。
今後は「USI方式」に切り替わるとのこと。今後
増えることはなさそうです。
ペン入力したかったら「Chromebook」はオススメ
Chromebookでのペン入力「種類」と「特徴」、対応モデルについての紹介でした!
2019年以降、ペン入力環境は充実してきました。
特にChromebookの場合ペン入力がOSレベルでサポートされています。
「Squid」などのスマホアプリが使えるのは本当に便利。
パソコンでのペン入力したいと考えていたら、是非Chromebookをチェックしてみてください。